東京都内でもおしゃれな飲食店が多いイメージのある神楽坂を下りたところに、おそらく周囲の学生やサラリーマンで知らない人はいないと思われる安旨中華料理店・神楽坂飯店があります。創業は1966年、近くにある大学の学食的存在として学生の胃袋を支え続けてきた「ザ・町中華」で、今でも千円札1枚握りしめて行けば美味しいご飯を食べさせてくれる僕たち庶民の味方です。
実は僕、かつて神楽坂に頻繁に来ていた時期があって、神楽坂飯店にはその時何度もお世話になりました。そんな懐かしさもあって、「久しぶりに神楽坂飯店へご飯を食べに行こう!」という気分になったある金曜日の夕方、地下鉄を乗り継いで最寄り駅の飯田橋駅へ向かったのでした。さて…
大食いチャレンジの先駆け的存在…学生をこよなく愛する店・神楽坂飯店はこんなお店
神楽坂飯店には大衆中華料理店という顔の他に「大食いの聖地」としての顔もあることは有名な話です。なんでも昭和42年頃から大食いチャレンジメニューを提供しているという、今では数多ある大食いチャレンジ店の先駆け的存在。過去にはフードファイターのMAX鈴木さんや、大食いタレントのギャル曽根さん、大食いYouTuberの木下ゆうかさんなども来店したことがあるのだとか。
僕がお店を訪れた令和5年4月現在大食いチャレンジは休止中のようでしたが(いずれ再開予定とのこと)、神楽坂飯店でチャレンジできるデカ盛りメニューは…
- ジャンボ餃子(または100個餃子)2.5kg 9600円
- 一升チャーハン2.5kg 5840円
- ジャンボラーメン3杯 2250円
の3種類。制限時間は比較的長めで、1時間以内に完食すればお代は無料になります。ジャンボ餃子(100個餃子)のみ2日前までに要予約。他の2つは13〜20時の間であれば随時チャレンジ可です。
一方、大食いチャレンジじゃなくて数人でシェアする形ならば、今でもこれらのメニューの注文を受け付けているようです。インスタやブログに「映え」目的で巨大餃子を頼んでみるのはありでしょうね。それにしてもこのサンプルのジャンボ餃子、ハンパなくでかいな…もはや「枕」ですやん。
おっと、大食いチャレンジの話ばかりしてられませんね。店内の紹介へと話を移しましょう。神楽坂飯店の客席数は全部で24席。真ん中にカウンター席として使っている10人がけの大きなテーブルがあって、その周囲に2〜4人がけのテーブル席がポツポツって感じ。大勢での利用には不向きで、maxでも4人までにしておくのがいいですね。
昔は2階にも客席スペースがあって、今の倍くらいのお客さんが入るお店だったのですが、新型コロナ禍の最中になんと麻雀クラブになってしまいました。誤解のないように補足しておきますが、、2階を他所に売却した結果麻雀クラブになった…という話ではありません。神楽坂飯店の店内に、店主の意思で麻雀スペースを作ったということです。その発想が面白すぎません?
ちょっと理解に苦しむ麻雀スペースの新設、実はこれ、ご主人なりに学生さんのことを思ってのことなんだそうな。そもそも大食いチャレンジも「若い人たちにお腹いっぱい食べさせてあげたい」という心意気から生まれたものらしいですし、学生さんへの愛情がものすごいですよね。こんなお店がすぐ近くにある大学の学生さんは、本当に幸せ者だと思います。
肉かけチャーハン:かつて神楽坂飯店で何度も食べた懐かしのメニュー、久しぶりに食べてどうだった?
今回僕が神楽坂飯店で注文したのは、かつての僕が何回も注文した肉かけチャーハン(お値段 税込800円)。注文してから待つこと数分、目の前に運ばれてきた肉かけチャーハンはこんな感じ…
中央のチャーハンを取り囲むように、醤油色のあんかけがたっぷりと注がれています。そのあんかけも豚挽肉とチンゲンサイでしっかり具だくさん。器から豚肉あんかけの香ばしい香りが漂ってきて、視覚と嗅覚の両方から食欲をガンガン刺激してきます。
では、早速いただきましょう…豚肉の肉汁が溶け込んだ醤油あんかけは旨味成分をしっかり含んでいて、濃厚かつバランスの取れた甘味・塩味・旨味が三位一体となって洪水のように一気に押し寄せてきます。そこから豚ミンチの香ばしさがふわっと鼻に漂ってきて、さらに口の中ではミンチのゴロゴロ感と青梗菜のシャキシャキ感が…そんな感じで、一口目から意識を口の中に持っていかれてしまいます。とろみの具合もちょうど良く、舌にしっかりとまとわりついて旨味を放出しつつ、不必要なドロドロ感を感じさせずに喉元をスーッと通っていきます。
で、このあんかけの中にある卵チャーハンもしっかりパラパラで、ご飯粒一粒一粒の間にこのあんかけがしっかり入っていくわけですよ。ご飯粒はやや硬めで歯応えがある炊き上がりながら、旨味を含んだあんかけが隙間に入ってハラハラとほぐれていき、ライススープのようにサラサラと口に入って喉元を通っていく感覚…この世にあんかけチャーハンを生み出した人って、一体どんな人なんだろう?「あなたの子孫がめっちゃ喜んでますよ!」って空に向かって言ってあげたい気分です。
これがスープ込みでたったの800円。さらに東京のど真ん中という立地を考えれば、この値段でこのクオリティのものが食べられるなんて、控えめに言っても神なわけです。僕の思い出補正を一切抜きにしても、この肉かけチャーハンはホントにおすすめです。神楽坂でおしゃれに食事をするのもいいですが、たまにはこんな町中華で昔ながらの味を楽しむのもいいのではないでしょうか?
神楽坂飯店のその他のメニュー例(値段は税込)
- 天津飯 980円
- 特製酢豚 900円
- 若鶏の唐揚げ 900円
- 豚肉とキャベツの味噌炒め 900円
- 麻婆焼きそば 800円
- 春菊麺(季節限定) 800円
- 餃子(5個) 480円
間違いなく、後世に残していくべき存在…神楽坂飯店へのアクセスは、最寄り駅のJR総武線・飯田橋駅から徒歩1分
こんな感じの神楽坂飯店、単に1つの町中華で終わらせず、神楽坂の文化として後世にしっかり残していくべき存在だと僕は思います。近くの学生さんや大学関係者、サラリーマンの方、昔お世話になった方、よろしくお願いしますね。僕も今後神楽坂・飯田橋へ行く機会があれば、ちょくちょく立ち寄らせていただきます。少なくとも僕が生きている間は「神楽坂飯店が閉店」なんてニュースを見たくないです。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
お店の評価に客観性を持たせるために、他のブログの口コミも紹介しておきますね…
定番の五目炒飯は、はっきりと味がついた、少し濃いめの炒飯で、真ん中に海老としいたけがのっている点がポイントで、特に味の染み込んだしいたけがアクセントになります。
蕎麦と町中華と銭湯と
神楽坂飯店(飯田橋)。一升炒飯、ジャンボ餃子が有名な町中華のメニュー10品チャーシューがゴロゴロと入っていますが、一升炒飯を頼んだ場合は、途中で飽きそうだなと感じる味付けです。
良くも悪くもシンプルな炒飯でした。
麻婆豆腐は、香辛料が効いた本格的な麻婆豆腐というよりも家庭的な和風な優しい味付け。
辛味はそんなになく、山椒がピリリと効いていました。
コメントを残す