関西一の大都市・大阪にあって、ラーメン人気ランキングの常連店として名高い人類みな麺類 大阪本店。南方というちょっとディープなエリアにありながら、連日若い女性も含めて長蛇の行列をつくるこのお店、一体どんなラーメン屋なのかというと…
人類みな麺類 大阪本店|個性の違う醤油ラーメン3種類はどれも大阪の最高峰レベル
お店があるのは阪急京都線・南方駅の南側。小さな白いビルの1階にあるお店は、パッと見ラーメン行列店らしき風貌は感じられませんが、店の反対側に並んでいるお客さんの列を見れば、そこが目的のお店であることがわかります。だいたい僕が行くときにはいつも10人くらいが並んでいて、待ち時間は20〜30分くらいでしょうか。
店内は入り口から奥に向かってカウンター席が10席ほど。加えてテーブル席が1卓ある他、奥に半地下と中二階になっているスペースがあって、ここにもカウンター形式の客席があります。合わせて20人くらいは入れるでしょうか。店長がミスチルloverなことも有名で、壁にかかっているディスプレイには常にミスチルのライブ映像が映されています。
人類みな麺類 大阪本店のラーメンメニューは3種類…極厚のチャーシューにも要注目
人類みな麺類 大阪本店の気になるラーメンメニューは、下に示す3種類(すべてお値段 税抜800円)…
- らーめん原点:鰹をふんだんに使用した香味油に醤油独自の甘みを活かした懐かしいラーメン
- らーめんmicro:醤油本来の旨味や苦味、酸味、塩味すべてを許した、しっかり味の醤油ラーメン
- らーめんmacro:あさりやしじみの旨味を閉じ込め、淡口醤油であっさり仕上げた魚介系ラーメン
奇をてらった店名に反して、提供するラーメンは醤油を使ったスタンダードなラーメンという印象です。この中で、魚介系のらーめんmacroが一番人気だとか。
実は、これら3種類のラーメンにトッピングされる極厚のチャーシューも、人類みな麺類の大きなウリの1つ。食べログ他ラーメンブログなどで「こんなの見たことない」「究極のチャーシュー」などと大絶賛のチャーシュー。このチャーシューがなくなり次第お店を閉めるそうで、他店がスープに力を入れるのと同様、チャーシューへの思い入れは相当なものがありそうです。
らーめん原点:長らく人気店であり続ける理由がここに凝縮!人類みな麺類ではまずこれから食べるのがおすすめ
まず最初にご紹介するのが「らーめん原点」。お店が「原点」と称する通り、見た目にも普通の正統派醤油ラーメンです…
まずはスープを一口…その第一印象は「甘み」でした。一般的にイメージする醤油ラーメンのスープとは違い、かなり甘めの味付けになっています。口に入れた瞬間「おっ!」と思わせるくらい強い甘みがありますが、舌に残ることなくサーっと消えていく潔さも兼ね備えています。そこに鶏ガラ風味の出汁と鰹ベースの香味油の風味のバックアップが加わって、最後の一滴まで飽きずに飲み干せる味わい深いスープになっています。
これに対する麺は、全粒粉を使った中太のストレート麺。舌触りはツルッとしていて食感はもちもち。でありながら、噛んだ時に最後まで粘らずプチッと切れる感覚も心地よいです。
そして、器の中で一際大きな存在感を放つ極厚チャーシュー。チャーシューと呼ぶより肉塊と呼ぶ方がしっくりくるくらいのチャーシューは、スタイリッシュな醤油ラーメンの中で極太メンマとともにアグレッシブな存在感を放ち、そのアンバランスさがラーメン全体の印象として強く残ります。
箸で持ち上げようとすると、自身の重みに耐えきれず途中でほろっと崩れてしまいそうな…その直前ギリギリのところまで柔らかく煮込まれたチャーシュー。案の定、口の中で噛まずにほぐれるくらいとろっとろに煮込まれていて、つけだれの味もしっかり中までしみています。肉にかぶりつくようなワイルド感を感じさせつつ、チャーシューそのものは非常に食べやすく、お店のチャーシューに対するこだわりがひしひしと伝わってきます。
総じてこの「らーめん原点」、食べる前に僕が想像していた「昔懐かしの醤油ラーメン」とは大きく違いました。この原点とは「人類みな麺類にとっての原点」という意味で、そこは間違えて注文しないようちょっと気をつける必要があるかもしれません。
しかし、ラーメン店の原点としてのこの一杯は、とてつもなくレベルが高いです。2012年4月の創業以来、激戦区・大阪でずっと行列店であり続けたお店の実力がよくわかる一杯。注文に迷ったら、まずはらーめん原点から試してみるのがおすすめです。
らーめんmicro:とにかく醤油が濃い!以上。コアな醤油ラーメンファンを魅きつける、人類みな麺類のメニューで最も尖った一杯
話は変わって、こちらは次の訪店で注文した「らーめんmicro」。他の2つのラーメンが有名すぎて、若干存在感に乏しい気もするらーめんmicroですが…
京都ラーメンの元祖・新福菜館の中華そばを連想させる印象的な黒いスープ。見た目にも、らーめん原点よりさらに醤油にフォーカスを強めているのがよくわかります。
スープを口に入れた印象としては、味はこちらの方が一般的な醤油ラーメンのイメージに近いです。原点とは違って甘みはほどほどで、醤油本来の塩分や苦味がそのままダイレクトに舌に伝わってきます。
ただ、新福菜館の中華そばとは違い、らーめんmicroはとにかく醤油が濃いです。麺をすする分には問題ないのですが、スープを飲み干すとちょっと身体に負担がかかりそうですね。つけ麺のようにスープ割みたいなものがあると、よりスープの旨味を楽しめるように思います。
ちょっと大げさに言うと、良くも悪くも醤油でラーメンを食べている感じ。個人的には少し塩分強すぎの印象がありましたが、醤油ラーメン好きの中にはこの味にどハマりする人が結構いるそうな…
らーめんmacro:原点の甘い醤油ダレと貝出汁のブレンドであっさり上品な、人類みな麺類の一番人気メニュー
そして最後にご紹介するのが、人類みな麺類の一番人気メニュー・らーめんmacro(煮卵トッピング +50円)…
こちらのスープは、らーめんmicroとは違って淡口醤油を使ったあっさりした味になっています。その中にらーめん原点のスープと同じ甘味があり、貝出汁もしっかり効いています。3種類のスープのなかでは一番あっさり目な感じがします。スープがじんわり身体にしみわたる感じで、飲んだ後の〆にはピッタリです。
そしてスープが薄口な分、麺の存在感が際立っています。3種類とも同じ麺を使っているはずですが、麺の太さや表面のツルツル感、口の中での重量感みたいなものがよりダイレクトに感じられます。他の2種類はどちらかというとスープ寄りでしたが、macroはスープと麺のバランスが上手にとれた一杯になっています。スープだけでなく麺もじっくり味わいたい時には、このらーめんmacroがおすすめです。
3軒隣に家系ラーメンを提供する系列店「人類みな家族」もあり…人類みな麺類 大阪本店へのアクセスは、最寄り駅の阪急京都線・南方駅(大阪メトロ・西中島南方駅)から徒歩1分
こんな感じの人類みな麺類 大阪本店ですが、お店の3軒隣で系列店の「人類みな家族」も運営しています。このお店はもともと人類みな麺類の別館として同じメニューで営業していたのですが、令和6年1月27日に人気YouTuberとのコラボで生まれ変わり、UNCHIグループによる家系ラーメンとしてリニューアルされました。すでにこちらの新店舗もかなりの行列店となっており、人気も上々。YouTuberとのコラボで完成した家系ラーメンがどんなものなのか?気になったらこちらのお店にも立ち寄ってみてくださいな。
それでは、お店の詳細です…
P.S. 最近、本店の3軒隣に人類みな麺類の別館オープンしました!
P.P.S. 2022年6月、人類みな麺類がイタリアンの巨匠・山根大助氏(ポンテベッキオ)とコラボして、新しいラーメン屋を梅田にオープンしました…
人類みな麺類を手がけるUNCHIグループの他の直営店は、大阪と東京に3店舗。それらのお店のラーメンは…
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