博多で夜お酒を飲んだ後の〆のラーメンって、やっぱり豚骨ラーメンになるんでしょうね。そんなことを想像しながら、博多で深夜営業をやっている豚骨ラーメン屋さんを探している時に、今回ご紹介する八ちゃんラーメン 薬院本店の存在を知りました。
なんでもこの八ちゃんラーメン 薬院本店、とにかくスープが濃厚で評判らしい。個人的には夜の〆は出汁がジワるラーメンを食べたいと思うのですが、せっかく博多にいるんだから逆に超濃厚豚骨ラーメンを試してみるのもありかな…と思って、土曜日の夜10時頃にお店に向かいました。さて…
狭くて汚い、きたなシュラン系のかなり味があるお店…八ちゃんラーメン 薬院本店はこんなお店
僕が八ちゃんラーメン 薬院本店に到着した頃、店頭から渡辺通方向に向かって15人ほどの先客が並んでいました。僕が行列の最後尾についてから入店までの待ち時間は約40分。ラーメン屋としてはお客さんの回転は遅い方かな。その理由は、多分ラーメン替え玉だけじゃなくてお酒も一緒に注文する人が多いからだと思います。
お店は長いことメンテナンスがされていない年季の入った建物にあって、赤字で「八ちゃんラーメン」と書かれた横になぜかタコのマークがついてます。入り口の横にかけてある大きな赤提灯も下の部分が破れていて、もはや「レトロ」という表現を通り越して「ちょっとヤバいんじゃ…」ってくらいの外観になっています。
店内に入っても雰囲気はそのままで、一言で片付けるならばきたなシュラン系のお店です。ただ、今回はそれに加えて豚骨臭が加わるので、お店に清潔感を求める人にとってはかなり訪店のハードルが高いお店になっています。逆に、きたなシュラン系が好きな人であれば、これほど味があるお店を見つけるのもなかなか難しいんじゃないかな…って感じ。客席は厨房に沿ってL字カウンターが15脚。その背面のスペースもすごく狭くって、1人通るだけでも結構苦労するので、できれば手ぶらで訪店するのがおすすめです。
スープが超濃厚って聞いてたんだけど、実は…八ちゃんラーメン 薬院本店の豚骨ラーメンが意外なインパクトを有していた
それでは、今回僕が八ちゃんラーメン 薬院本店で注文したラーメン(お値段 税込750円)をご紹介しましょう。画像はこちら…
一般的なラーメン丼より一回り小さな器で出てきました。スープの表面がめっちゃ泡立っていて、その見た目から前日に食べた博多一幸舎 総本店の特上泡系豚骨ラーメンを思い起こさせます。
では、早速そのスープからいただいてみましょう…この泡は博多一幸舎で言う「脂泡」と同じものと思われるのですが、八ちゃんラーメンのこのスープはふわふわという感じではなく、脂として結構ガツンときます。でも正直、第一印象はスープ自体は意外とあっさりかな…と思いました。豚骨臭さは若干あるものの強烈ではないし、スープはとろみなくサラッとしているし…
まあ、その第一印象は思いっきり間違ってたんですけどね。多分、前日の特上泡系豚骨ラーメンの印象が強すぎたんだと思います。実際スープをよく見ると、本当に細かい骨髄のようなものが浮いています。これ、骨がこんな状態になるまで豚骨をとことん炊きまくっているからできるそうなんです。そんな話を聞いたら、このスープにどれだけの豚骨成分が溶け込んでいるのかが想像できますよね?さらにもう1つ、僕がこのスープで驚いたことがあるんですが、それは少し後にお話することにしましょうか。
一方、これに対する麺は平打ち系のストレート極細麺。極細の平打ち麺って、なんか独特な口当たりがあって、ちょっと興味深かったです。茹で加減は普通でお願いしたのですが、それなりに硬めに茹で上がっていてしっかり歯応えを楽しめました。ただボリュームは少なめなので、胃袋に余裕がある時は替玉を計算に入れておく方がいいでしょうね。
さて、この泡だった豚骨スープの中に小さなチャーシューが1枚埋もれていました。至って普通の赤身肉系のチャーシューで、小さいのもあって正直存在感はかなり薄かったです。ホントにおまけ的な感じで、あまりの存在感のなさにちょっと寂しさをを感じましたね。肉喰いたい欲求が強い時にはチャーシューメンへのグレードアップがマストです。
元々ボリュームが少なめだったのもあり、これらをものの数分でペロリと平らげてお店を退店。この時までは正直「スープが超濃厚と聞いてたのに、ちょっと物足りないなぁ…」と思ってました。
でも、宿に向かってしばらく歩いていて、口の中に豚骨の出汁感がしっかり残っていることに気がついたんです。食べている時はそれほど濃厚な味には感じなかったのに、これには驚きました。誇張抜きで、退店してから15分くらいは口の中に豚骨の余韻が残ってましたね。ここまで豚骨の出汁感が後を引く豚骨ラーメンは僕、初めてです。食べている時に出汁が身体に沁みていくラーメンもいいけれど、食後にずっと余韻を楽しめるラーメンもいいなぁ…と思いました。
八ちゃんラーメン 薬院本店のその他のメニュー例(値段は税込)
- ワンタンチャーシューメン 1150円
- チャーシューメン 950円
- ワンタンメン 950円
- 大盛ラーメン 900円
- ネギ盛ラーメン 850円
- 餃子 550円
- 替玉 150円
太宰府八ちゃんラーメンとは兄弟関係らしい…八ちゃんラーメン 薬院本店へのアクセスは、最寄り駅の西日本鉄道天神大牟田線・薬院駅から徒歩3分
ちょっと紛らわしいのですが、今回ご紹介した八ちゃんラーメン 薬院本店の他に、太宰府市に本店がある太宰府八ちゃんラーメンというお店があります。この2店舗、基本的には全く別のお店なのですが、実は創業者同士が兄弟らしいです。1970年に弟さんが八ちゃんラーメン 薬院本店を創業し、1975年にお兄さんが太宰府八ちゃんラーメンを創業。そんな関係性を聞けば、お兄さんが運営する太宰府のお店にも行ってみたくなりますよね。両方のお店の味比べをしてみるのも面白そう。あなたももし太宰府に行くことがあれば、太宰府の八ちゃんらーめんの存在も思い起こしてみてください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
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