大手珈琲チェーン店のドトールが、池袋駅直結の商業施設・Esola(エソラ)の4階に梟書茶房(ふくろうしょさぼう)という新業態のカフェを2017年にオープンしました。独自の選書センスで人気のかもめブックス代表・柳下恭平氏と、日本スペシャルティコーヒー協会副会長・菅野眞博氏がコラボして誕生した新しいブランドは、特に土日や祝日には滞在時間の制限がかかるほどの凄い混雑ぶりだとか。
その梟書茶房は僕もずっと気になっていて、週末に池袋で用事ができたのを機にお店に行ってみたのですが…
噂に違わぬさすがの混雑ぶり…待ち時間はシークレットブックエリアで本を物色するのがおすすめ
エスカレーターでエソラの4階に上がった途端、もの凄い人だかりを目にして一瞬怯みました。梟書茶房は公式情報で総席数116席という大きなカフェなのですが、そのカフェ目当てに若者を中心に入り口付近がごった返していて、通り抜けるのにも一苦労…という感じだったのです。
梟書茶房は事前予約不可なので、入店するためにはその現実を受け入れて待つしかありません。唯一の救いは記名制になっていて、入り口に立てかけてあるボードに名前を書けば行列に並ぶ必要がないこと。ここに名前を書いておいて、密を避けるためにも一旦入り口から離れます(参考までに、この日の15時頃で先客は20名ちょっと、待ち時間は30分くらいでした)。
さて、待ち時間の間、どこで時間を潰しましょうか…大阪のオソラカフェのように、順番が近づいたら知らせてくれるサービスはないので、時々ボードをチェックしに来ないと「呼ばれたのに気づけず後回しにされる」なんてことになるかもしれません。
もしあなたが本好きなら、待ち時間の間に入り口横のシークレットブックエリアで本を物色するのがおすすめです。本のネタバレを防ぐために表紙とタイトルが隠されたシークレットブックが1000種類以上!ブックカバーの表面には200文字程度でまとめられた本のあらすじが書いてあるので、「こんな本に出会いたいな…」というあなたの希望をきっと叶えてくれます。さらに、入店前にここで本を買っておくと、コーヒー「梟ブレンド」が100円引きになるしおり兼クーポン券をゲットできてお得ですよ!
正直、ここは期待はずれ…梟書茶房入店で感じた2つの大きな不満
さて、梟書茶房は下の図に示すように、客席は全部で5つのエリアに分かれています…
入り口右手にはクラシックな雰囲気のラウンジと、その奥の壁際には書棚が配置された図書エリア。左手すぐの場所には大学の図書館をイメージしたアカデミックエリア、その奥にはテラス席(ここだけ喫煙可能です)と、窓から光が差し込む「森の部屋」と名付けられたスペースがあります。
このうち僕が案内されたのは、ひとりで本と向き合うために設置されたアカデミックエリア。席に案内されてわかったのですが、このエリアに関しては残念というか、正直期待外れでしたね。僕が不満に感じた点は2つあって…
1.このエリアだけ空席が目立っていた
アカデミックエリアだけで24名分の席があったのですが、実際に使われていたのは3〜4席程度だったんですよね。残りの20席は空席のまま放置されていたわけです。
店の前にはすごい数の人が集まっているのに、この空席を放置しておくって効率悪くないですか?グループ客はともかく、2人組みくらいなら「静かに利用してもらえるなら…」と前置きして席に案内してもいいのではないでしょうか?
僕のようにお一人様でやって来る人も少なくないだろうし、そういう人達を別枠で席に案内したらいいんじゃないかな…と思います。密を緩和することにもなるし、お店の売上upにも繋がるし、その方がいい事づくめだと思いますが、あなたはどう思いますか?
2.うるさすぎて読書どころではない
もう1つの不満は、この席は隣のラウンジからの声やキッチンの音がうるさすぎて、読書に集中できません。こう言うと厳しいかもしれませんが、梟書茶房が読書もテーマに掲げている以上、読書を楽しむお客さんのために静かな環境を提供すべきではないでしょうか。
このアカデミックエリアの存在を知って「読書や勉強に最適!」と期待してくると、かなりガッカリする可能性大です。アカデミックエリアで静かに勉強は困難だということは、事前に知っておく方がいいでしょう。本ではなくてノートPCを持ち込みで作業…くらいであれば、この席は十分に使えると思いますが…(ちなみにWi-Fiは飛んでますが、電源はありません)
でも、カフェの方はどうなの?梟書茶房のメニューの中から人気の2品をご紹介
読書の件はさておき、ここからは梟書茶房のカフェメニューの中から、僕が実際に注文した2品をご紹介しましょう…
梟ブレンド
まずはコーヒーメニューの中から1番人気の梟ブレンド(お値段 税込550円)。ドトールのブレンドコーヒーと比べて倍近くの値段がする梟ブレンドですが…
オーダーを受けてからサイフォンで抽出するという、ドトールでは成り立たない手間をかけて淹れたワンランク上のコーヒーになっています。グアテマラをベースにした重みのある味で、しっかりした苦味に遅れて軽くフルーティーな酸味が感じられます。読書で頭が疲れた時に一口飲んで脳をシャキッとさせる…そんな飲み方にピッタリの味になっていると思います。
プレーンパンケーキ
続いてご紹介するのが、おそらく梟書茶房で最も注文が多いプレーンパンケーキ(お値段 税込638円)。注文してから焼き上がりまで20分くらいかかるのですが、スキレットに入ったままの焼きたてホカホカのパンケーキが運ばれてきます…
まず、見た目に焼き色が完璧ですよね。均一なきつね色に焼きあがっていて、見た目にふかふかなのがわかるプレゼンテーション。トッピングは粉砂糖とバターのみでシンプルですが、お好みでメープルシロップを並々と注いで食べることができます。
外側はサクッとしていて中はふんわり。さらに底のスキレットに接する部分はおこげになっていて、口に入れるとパン生地の甘さに加えて焦げ目の香ばしさがふわっと漂ってきます。このままコーヒーと交互に食べすすめてもいいのですが、僕はカロリー無視でメープルシロップひたひたにして食べるのが好きですね。
こんな感じで、この日は2品を消費してお会計。珈琲とパンケーキには十分満足できました。上の画像にも映っている鍵が伝票がわりになっているので、最後はこれをレジに持っていってお会計を済ませましょう…
梟書茶房のその他のランチメニュー例(値段は税込)
- ビーフシチューオムライス 935円
- サーモンのチーズクリームソース ディル風味 935円
- エビとモッツァレラのトマトクリームソース 935円
静かに本を読みたい人にはおすすめしないけれど…本と珈琲 梟書茶房へのアクセスは、最寄り駅のJR山手線・池袋駅から徒歩1分
こんな感じで、梟書茶房は開店当初に想定されていた「本をゆっくり読む」という部分で期待通りの役割を果たせていないというのが、僕の率直な感想です。その分星評価を低めにしていますが、普通にカフェとして考えれば、雰囲気が良くて人気になるのはわかります。本好きの人は読書ではなく、シークレットブックとの新たな出会いに期待して訪店するのが良いのではないか?と思います。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
コメントを残す