かつて蒲田で【とんかつ四天王】と呼ばれていた人気店のうち、とんかつ檍(あおき)だけが飛び抜けて有名になってしまったような気がします。令和6年9月の時点で「とんかつ檍」ブランドのお店が10店舗以上。それとは別にカツカレー専門店のいっぺこっぺも…もはや蒲田を飛び抜けて東京全体のとんかつ業界を支えているお店と言っても過言ではないのではないでしょうか?
そのとんかつ檍の蒲田本店に僕は今までことごとく嫌われてきていて、チャンスを見て訪店しては臨時休業だったり、ギリギリ閉店前に間に合ったかと思えばラストオーダーの後だったり…こんな感じで何回トライしたのか忘れましたが、先日ようやく入店することができました。数年越しに訪店が叶ったとんかつ檍 蒲田本店、どんなお店だったかというと…
有名になる前から銘柄豚「林SPF」を使用…とんかつ檍 蒲田本店はこんなお店
とんかつ檍 蒲田本店の歴史は意外と浅く、2010年の創業。創業者は鹿児島県の出身で、店名の檍(あおき)は出身地の地名から取ってきているんだそうな。前から「檍」と書いて読み方が「あおき」って珍しいな…と思っていたのですが、確かにネットで調べてみると「檍(あおき)」という地名がありました。姉妹店の店名「いっぺこっぺ」も鹿児島弁だし、僕の中でいろいろと合点がいきました。
でも「ならば使っているお肉も鹿児島産の黒豚?」と思いきや、実はそうではありません。とんかつ檍が開店当時から使っているのは、千葉県産の林SPFという銘柄豚。今でこそ全国のとんかつ屋さんで使われてい銘柄豚ですが(秋田のかつ丼 多勝や京都・二条城北の空蝉亭など、当ブログでご紹介したとんかつ専門店の中にも林SPF使用をウリにしているお店がちらほら…)、このお店は林SPFが今みたいに有名になる前からずっとこのお肉を使い続けているわけです。まあ、とんかつ檍が林SPFを取り入れた理由は「同じ蒲田の有名店・とんかつ丸一が使っていたから」らしいのですが(詳しくはこちらの記事を参照)…いずれにしても、このお店が林SPF使用とんかつの先駆け的なお店であることには間違いありません。
待ち時間の作法にはちょっと厳しめ…とんかつ檍 蒲田本店の気になる行列の長さや並び方のルールは?
僕がとんかつ檍 蒲田本店に到着したのが、とある日曜日の朝10:15頃。この時点では先客ゼロで、僕は無事ポールポジションをゲットできました。そのまま店頭で開店を待っていると、10:30頃から徐々にお客さんが集まり始めた感じですね。お隣のいっぺこっぺの方にも同じく人が集まりだして、11時の開店時間でとんかつ檍・いっぺこっぺそれぞれ10人ちょっとの行列になっていました。
ちょっと注意が必要なのは、とんかつ檍の方の行列は、店頭ではなく道路の反対側にある街灯を目印にして並ぶルールになっていること。お店の前に並んでいると、中から出てきた店員さんに注意されます。また、代表待ちにも厳しくて、バレたら最悪とんかつを作ってもらえなくなりますので気をつけましょう。
ちなみに、とんかつ檍 蒲田本店の店舗スペースはかなりこぢんまりしていて、小さなラーメン屋くらいの店内にちょっと歪な形のL字カウンター席が10脚あります。お隣のいっぺこっぺと合体させたらちょうど良いくらいの広さになるんじゃないかな…って感じ。その影響もあって、1人が使えるカウンタースペースもかなり限られています。正直、かなり窮屈な感じがあるのは否めません。
最初は普通に林SPFを狙ってたけど…とんかつ檍 蒲田本店で店員さんにおすすめされた沖縄あぐー豚 極上ロース定食を食す
それでは、今回僕がとんかつ檍 蒲田本店で注文した、沖縄あぐー豚 極上ロース定食をご紹介しましょう。本当は普通に林SPFのとんかつにしようと思っていたのですが、店員さんのおすすめもあって沖縄産の超希少豚にあっさりチェンジ。「林SPFは前にいっぺこっぺで食べたし、まあいいか!」って。この選択変更の早さ、我ながら長所なのか短所なのかよくわかりません…
開店時間前に注文を取ってくれていたおかげで、入店してから5分と待たずにとんかつが目の前に運ばれてきました。このとんかつで230gのあぐー豚が使われているとのこと。これにご飯と豚汁がついて税込2700円(注:おかわりは別料金)は、かなりお得な値段と言ってもいいんじゃないでしょうか?
このとんかつ、衣はこんがりきつね色に揚がっているんですが、中の豚肉はこのようにピンク色。厚めの衣のザクっとした歯応えと、中のレア肉の柔らかさが対照的でなかなか面白い食感です。で、気になるあぐー豚のお味ですが、脂がめっちゃ甘い…そしてサラッとしているので、脂自体がジューシーに感じられます。このお肉なら、どんなにたくさん食べても全然胃もたれしないんじゃないかと思います。
そしてとんかつに対する味付けアイテムとして、とんかつ檍 蒲田本店ではこんな感じで豊富な調味料を揃えています。甘口フルーティーなとんかつソースに醤油、練り辛子、塩3種類…特に塩には力を入れているようで、この日はラベリングされていない純白の塩に加えてヒマラヤ産ピンクソルトと、同じくヒマラヤ産のナマック岩塩というラインナップでした。
塩加減の強さは弱い方から順に「純白の塩<ピンクソルト<ナマック岩塩」という感じ。特にナマック岩塩は塩味の他に硫黄の風味があって、とんかつとは面白い組み合わせでした。僕個人的にはナマック岩塩が一番はまりましたね。まあ、硫黄の風味がダメって人もいるとは思いますが…
こんな感じで、とんかつ檍 蒲田本店の沖縄あぐー豚 極上ロース定食を10分程度で完食。「蒲田のとんかつ四天王」に数え上げられるだけあって、肉はもちろん揚げ方もさすがだなぁ…という感じでした。特に複数の天然塩で味の比較できるのがいいですね。とんかつ好きはもちろんですが、自分好みの味を探している塩マニア(?)の人にとっても、一度は訪れてみる価値のあるお店じゃないでしょうか…
とんかつ檍 蒲田本店のその他のメニュー例(値段は税込)
- リブロースかつ定食 3000円
- 特ロースかつ定食 2000円
- 特ひれかつ定食 2000円
- 上ロースかつ定食 1600円
- ひれかつ定食 1600円
- カタロースかつ定食 1600円
- ミックスかつ定食(平日昼限定) 1600円
注:とんかつ檍 蒲田本店では、テイクアウトにも対応しています。
銀座 とんかつ檍では「特選 林SPF」なる高級豚肉が食べられるらしい…とんかつ檍 蒲田本店へのアクセスは、最寄り駅のJR京浜東北線・蒲田駅から徒歩4分
さて、とんかつ檍は浅草橋店、大門店など、東京中心に10店舗以上の支店・フランチャイズ店を持っているのですが、その中でも銀座にある銀座 とんかつ檍では、林SPFのなかでも特別な「特選 林SPF」なる高級豚肉が食べられるようです。僕も今までいろいろなお店でとんかつを食べてきてますが、頭に「特選」がついた上級バージョンの林SPFを使ったとんかつ屋さんは記憶にないですね。銀座にあるお店だし、もちろんお値段は高くなるのですが、とんかつ檍ブランドのお店の中で唯一事前予約ができるのはありがたい…今度上京するときは、その「特選 林SPF」を狙って銀座に行ってみようかなぁ…
それでは、お店の詳細です…
とんかつ檍 蒲田本店 (とんかつ / 蒲田駅、京急蒲田駅、蓮沼駅)
昼総合点★★★★☆ 4.5
住所:〒144-0052 東京都大田区蒲田5丁目43−7
電話番号:03-3739-4231
営業時間:11:00-15:00、17:00-21:00(日曜祝日は20:00閉店)
定休日:無休
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(PayPayには対応)
京浜急行・京急蒲田駅からだと徒歩10分で行けます。
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