日本橋 お多幸本店の名物・とうめしって知ってますか?ご飯の上にお出汁で煮込んだ豆腐を乗せただけの料理なんですが、こういうシンプルで庶民的なもの、僕大好きなんですよね。とあるネット記事でこの名物料理のことを知って以来、ずっとこのお店のことは記憶に留めてあって、先日東京に行く機会ができた時に「チャンス!」とばかりにこのとうめしを食べに行ってきました。で、このお店、どんなお店だったかというと…
創業100年以上の歴史を有する東京のレジェンド…日本橋 お多幸本店はこんなお店
日本橋お多幸本店は、大正12年に創業と100年以上の歴史を有する東京ではレジェンドクラスのおでん専門店。第二次大戦の時に一時閉店していたようですが、昭和26年に銀座五丁目で営業を再開。銀座五丁目の再開発を理由に平成14年に日本橋に移転し現在に至ります。現在の店舗は4階建てのビルになっていて、食べログ情報では店内の客席は全部で94席。1階にはカウンター席があるので、僕のようなぼっち客でも安心して利用することができます。
僕がお店を訪れたのは土曜日の夕方5時頃だったのですが、ラッキーなことにまだ結構空席がありましたね。ビジネス街の中にある飲食店だから、平日より週末の方が空いているってことがあるのかな?でもネット情報では結構な行列ができるみたいなので、待ち時間なしの即入店はあまり期待しない方が良いかもです。あと、このお店は2時間制をとっているので、あまり長居はできません。おでんをつまみながらササっと飲んで、程よいところでお会計…っていう使い方が「江戸っ子らしくて(?)」粋な気がします。
とうめし目当てで来たけど、やっぱりおでんも食べないとね…日本橋 お多幸本店で注文した全3品、どうだった?
それでは、この日の僕が日本橋 お多幸本店で注文した全3品を順にご紹介していきましょう。本当は「とうめしだけ食べて次の店に」って思ってたんですが、お店の雰囲気的に「やっぱりおでんも食べないとね…」って気分になってしまって…
盛り込み小皿4品(おまかせ)

まずはおでんの盛り込みから注文。この盛り込みは小皿 4品、中皿 8品、大皿 12品の3つの選択肢があるのですが、今回注文した小皿でお値段 税込1400円なり。で、出てきたものは大根にこんにゃく、つみれ、餅入り巾着の4種類。この盛り込みには大根は必ず入るみたいで、残りの3種類が職人さんのおまかせで出てきたものになります。
それにしても、出てきたおでんがどれも醤油出汁でかなり黒ずんでいますよね。ここまで黒いおでんは僕初めてです。かなり醤油味が濃いんじゃないかな…と見た目から想像できます。まあ、新福菜館のラーメンみたいに、色はすごくても味はそれほど濃くないってことなのかもしれませんけどね。

そんなことを思いながら手前にあるこんにゃくを一口食べてみたのですが、このおでん、めっちゃ味濃いです。醤油の濃さは僕の想像のかなり上を行ってました。塩辛くて食べられないほどではないんですが、一口食べるごとに飲み物が欲しくなります。良く言えば、ビールがめっちゃ進む味。ただ、関西人が好む出汁感はあまりなかったですね。それと、盛り込みに必ず入っているという大根は、ちゃんと熱は芯まで通っているものの、例えば京都にあるべんがらやの大根のようにじっくり煮込まれてとろとろって感じではありませんでした。まあ、この味の濃さで大根がとろっとろになるまで出汁が染み込んでたら、大根1つで「もうこれ以上はいいや」ってなっちゃうかもしれませんが…
本日の刺身

という感じだったので、本日の刺身(お値段 税込900円)が箸休めとして大活躍してくれました。この日の魚はカンパチだったのですが、醤油をつけなくてもおでん出汁の余韻だけで食べられました。あと、口の中をリセットするのにわさびの存在がとっても大きかったですね。刺身を食べていてこんなにわさびをありがたく感じたのは、今回が初めてです。
とうめし

そして最後に今回のターゲットである日本橋 お多幸本店の名物・とうめし(お値段 税込460円)。上の画像では伝わりにくいと思いますが、茶碗が小さめなので思っていたほどボリュームはありません。メニューにはこれより小さい半とうめし(お値段 税込260円)もあるのですが、他のお客さんが注文していたのを見ると本当に味見程度の量しかありません。個人的には「大盛り設定もあったらいいのにな…」と思いました。

で、お味の方は…確かに食後にノスタルジックな印象を残す味でした。白ごはんと木綿豆腐に染み込んだおでん出汁を味わう料理なのですが、ご飯も木綿豆腐も元々味が淡白な分、濃いめのおでん出汁が加わることでちょうど良い濃さの味付けになっています。ご飯の上からも少しお出汁をかけてくれているので、単におでんの豆腐+ご飯というわけでもないんですよね。気持ちの部分では卵かけご飯やおじやにも通じるものがあるように僕は思います。なので、このとうめしは自宅のおでんで作っても普通に美味いと思います。「とうめしは日本橋 お多幸本店じゃないとダメ!」とは僕は思いませんが、こういう食べ方があるということを教えてくれたという意味で、このお店には感謝です。
こんな感じで3品+ビール1杯注文して、お会計は3000円をちょっと超えたくらいでした。関西のおでんよりも高めの値段設定はさておき、ここのおでんを食べて「東京のおでんって、こんなに味濃いんだ…」と驚きました。個人的な感覚では、東京の駅で食べる立ち食いそばの出汁よりも味が濃かったです。なので、このおでんでお腹を満たすのは僕にはちょっと難しいですね。その代わり、このおでんを軽くつまみながらお酒をメインにするのであれば、このお店は要望にマッチするのではないかと思います。
名物のとうめしはランチでも食べることができます…日本橋 お多幸本店へのアクセスは、最寄り駅の東京メトロ(都営浅草線)・日本橋駅から徒歩1分
そんな日本橋お多幸本店では平日のランチ営業もやっていて、名物のとうめしはランチでも食べることができます。とうめしとおでんがセットになったお多幸定食が税込で1700円。そしてとうめしと味噌汁、漬物等とシンプルな構成のとうめし定食が税込1300円。ランチとしては高めの価格設定ですが、とうめしを気軽に楽しむにはちょうど良いのではないでしょうか。まだとうめしを食べたことがなければ、近くに立ち寄った際に一度お試しください。
それでは、お店の詳細です…

日本橋 お多幸本店 5点満点中
総席数:94席(うちカウンター席7脚)
住所:〒103-0027 東京都中央区日本橋2丁目2−3 お多幸ビル
電話番号:050-5492-2962
営業時間:月-金 11:30-14:00、16:30-22:30、土 16:00-22:30
定休日:日曜日、年末年始
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
JR東京駅からでも徒歩7分で行けます。


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